思い付きの旅で在りし日に想いを馳せよう (導入編)
2019.9/17
関東に帰って来て初の2連休が取れそうになった。もう半年ほど泊りの撮影には出かけてないし、天候は両日とも好天である模様。そろそろ去就が取り沙汰されている新津のキハ狙いで新潟に行ってみようと考えた。ことあるごとに深夜の関越を飛ばし、排雪列車や貨物列車、そして485系狙いで出撃していたのはもう4年以上前。久しぶりに仕事終わりの疲れた体で日本海側へ深夜のドライブに出発する・・・
・・・つもりだったが、なんだかモチベーションが全然上がらない。バッテリーは満充電。運用表、お泊りセットもOK。準備はすでに整っている。しかし、「よし、出発しよう!」 「いや、待てよ」を繰り返していること1時間。どうしてもかつてのような欲望に満ちた戦闘態勢で国境を越える、ということがなんだか億劫になってしまった。以前なら考えられないほどの自身の情けなさに嫌気が差してしまい、決断を促すためとうとう缶ビール2本開けてしまった。 終了、である。
翌朝、さすがに2連休を無駄にするのは勿体なさすぎるので、近場のネタ探しに取り掛かり始めるとすぐ、愛知機関区のEF641037国鉄色が鹿島貨物に就きそうとのこと。早速出発した。首都高、東関東道を抜けて初訪問である大戸〜下総神崎に到着。かなり余裕を持ってきたつもりだったが、圏央道に入るところを間違えて東関東道を直進してしまい時間を大幅にロス。しかしもともと早めの出発だったので、狙うべき1094レ通過30分前に到着することができた。見事な光線具合と遥かなる直線区間。ロケーションとしては普通だったが、築堤の雑草は誰かの手によって見事にガーデニングされていて、スコーンと長大編成を見通せそうだ。先客1名、後から1名。計3名で1094レの到着を今は遅しと待ちわびた。
EOS6D 100-400mm 成田線 大戸〜下総神崎 2019.9/17
アレ? 牽いてきたのは更新色1045号機。運用表を見誤ったのか、はたまた見たままを投稿してくれたどなたかが間違ったのか? この一本狙いだったので貨物時刻表は持ってきておらず、自分の勘違いだったのか? 結局調べずじまいで謎になったが、困ったのは明日の行動だ。一応自分なりのフル装備で出てきているので、今から新潟に向かってもいいのだが、いつの間にか明日の新潟の天候が思わしくなくなっていた。自宅に帰ろうか、それとも撮影目的でなく違う目的地でただの観光(もちろんテツ的な)に充てようか。とりあえずまだまだ正午過ぎでもあるので、時間つぶしも兼ねて一般国道でチンタラ首都圏に戻りながら考えることにした。途中のどこかのコンビニで休憩。迂闊にもそのまま爆睡ヒルネをしてしまい、気が付くとすっかり陽が落ちてしまっていた。もうウダウダ悩みながら行き先を決めている場合ではない。ぼんやりと浮かび上がった、「とある目的地」に着けたらいいな程度に考えて、首都高〜東名に乗り神奈川県は大井松田ICで下道に降りた。まだまだ時間はある。国道246号で御殿場〜沼津、国道1号でさらに西へ進み、静岡市内に入る。途中のコンビニで晩酌用のビールを購入し、新東名静岡SAの一般道側の駐車場で夜を明かすことにした。ここなら高速に乗らずともトイレはあるし翌朝のメシもいただける。車内で一人酒盛りをした後、SAのトイレで歯磨きし、就寝準備をした。本日は暑くもなく寒くもなく、エンジンを停めても窓を少し開けるだけで過ごしやすい快適な夜だった。
2019.9/18
快適に熟睡でき7時起床。腹は減ってなかったのでトイレと洗面を済ませ出発。山間部に分け入る。昨日苦し紛れに導き出した目的地とは大井川鉄道井川線。撮影ではなく久しぶりに乗って楽しもうという企画だ。山越え区間が連なるがここからならダイレクトに井川線の起点、千頭にたどり着くことができる。距離にして30km程度だったのでそのつもりで出発したのだったが、意外にも道幅は狭く、離合困難な箇所も随所にあったりでなかなか緊張感を強いられる道だった。標高およそ900mの峠を越えて千頭に到着。駅近くの道の駅に車を停めて、飯を食ったり撮影したりして9:12発の井川線の1番列車を待った。だいぶ前になるが井川線を訪問した時、朝は7時台から運転があり、19時ころまで列車は動いていたと記憶しているが、現在ではこの9:12発の後、2本列車があり、13:35発が井川行きの最終列車になってしまう。かつて訪問した時は、観光客の他、沿線の住民、通学の足としての利用も見かけたが、近年では完全に観光に特化しているようだった。窓口で井川までの切符を往復でと伝えると、勝手に1800円の井川線フリー切符が発券された。井川まで片道1320円なので840円もお得だった。そして9時少し前、機関区のある隣の川根両国から列車が到着。自分の他数名の観光客を乗せて、1時間45分の列車の旅が始まった。
本線、井川線ともに一番列車到着前の千頭駅。井川線の機関車は隣の川根両国からやってくる。
道の駅に保存されているかつて活躍したオープンデッキの客車。
車内は木製ロングシート
千頭駅待合室。昔から比べ本線もだいぶ本数が減っている。
井川方の制御客車が後部の機関車を操る。急勾配に備えたためである。
JRグリーン車をも凌駕する豪華1+2シート! 車幅1840mmがその理由。
機関区もある川根両国。現役車両と正体不明の貨車があったりしてなかなか濃い空間だ。(車内から)
長島ダム。このダム建設のため標高を稼ぐ目的でアプト式が採用された。(車内から)
アプト区間を登り切って長島ダム駅に到着。ここで電気機関車を切り離す。
電気機関車がデカいように見えるが、ナローゲージをルーツとする井川線の列車が小さすぎるため。
山間の交換駅、「接阻峡温泉」に到着。ここで上り1番列車と交換する。
終着井川駅に到着。狭い平地に作られているため面白い配線構造だった。
井川ダム。とにかくデッカい。

いつ乗っても1時間45分の乗車時間は全く飽きることなく楽しませてくれる井川線。30分後の折り返しに乗車し、もう一度同じ景色を楽しみ千頭に戻ってきた。クルマを回収し、今度は大井川鉄道沿いに下流へ下ると、道の駅併設の温泉があったので立ち寄る。露天風呂からは目の前を線路が大井川を渡っている絶景で、SLが見られる温泉として有名だそうだ。SLは週末運行なので今日はお休み。でも素っ裸のまま目の前を横切る電車を見ようと通過時刻も知らないまま待っていたが、あいにく来なかった。でも露天風呂に入りながら本降りになってきた雨のしずくを感じるのも、趣があっていとをかし。食堂で刺身の定食も食ったりして大満足の旅になった。
・・・って、そうじゃねーだろ!
想い出写真館ですぜ? 本題はここからですよ。時は今から約30年前。1990年のお話に続きます。
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