(短編) ゴッパーサン第2弾。お盆臨 快速「みちのく」583と戯れる。
2008,8/15
 だいたいこの仕事をしていると、一般人が多く移動する日、つまり団臨や多客臨、イベント列車の運転日には軒並み出勤になってしまう。反面、土日休みの人種(といってもテツだが)に羨まれるのは平日主体の貨物列車、事業車はいくらでも撮影可能という点の他に、いつも空いているお立ち台、渋滞知らずの高速道路、何かと割安な平日料金などなどメリットは無限にある。どちらも一長一短なのだが、たまには多くの土日休みの一般人に紛れて、普通のネタテツもしたいと思うのは贅沢な悩みなのか!? われわれのようなサービス業が多客臨を撮影できるチャンスはボンと、いや盆と正月くらい。今年の夏もいろいろ各地でネタ列車はあるのだが、見事にヒットしなく、唯一休みとかぶったのは、仙台車583を使用した快速「みちのく」くらいだった。では参ろう!
 21時に仕事が終わり帰宅。朝から充電しておいたカメラとビデオのバッテリーを装着しネットで天気予報を見ると、目的地、宮城県南部は午前中雨の模様。まずい・・。時間もあったので、しばらく天気予報の更新を待ちながら降水確率の下がるのを待った。しかししばらく経っても降水確率は50%以上のまま。行こうか行くまいか。3時間ほどパソコンの前でウダウダと時間を過ごしていた。当然いつものように真夜中の高速を長距離走るため疲労と睡魔も相当なものであるし、そのようなテンションで行ったとしても雨じゃぁなぁ。悩みに悩んだ挙句、クソ写真量産を覚悟で午前1時半。ようやく出発した。湾岸に入り空を見上げると、朧月。やっぱり雨かとまた落ち込む。今日は盆真っ只中なので東北道には車が多く、気を使いながら運転するが、こういう日ってめったに車なんぞを運転しない種族が大挙して地方に繰り出すものだから、さらに神経をすり減らし運転する。追越車線をノロノロと80`くらいで走るヤツ、常時ハイビームのマヌケなヤツ。そんなDQNたちをかわしながら阿武隈SAで2時間ほど仮眠を取った。翌朝、東北本線定番撮影地の一つでもある馬牛沼のお立ち台へ。ここは初めての訪問だったが、なるほど森バック手前田んぼのキレイな直線で、晴天ならビシッと決まった編成写真が撮れるだろう。しかし現在曇り。上空には低く真っ黒い雲が立ち込め、速いスピードで流れていたので大気が不安定な証拠。よって念じれば陽が差すような気がしてきた。583狙いの同志は10人ほど。それぞれ広いお立ち台に平和に場所取りをしていた。



回送9520M。少し青空も見えてきた。望遠で定番のカーブ飛出しはやめて、勇気を持って広角で仕上げてみたら正解だった。
2008,8/15   東北本線  白石〜越河   EOS5D  24-105mm

 陽は差さなかったが薄曇りで一同ほっとした。では返しの本番、快速「みちのく」の撮影場所を思案する。この越河周辺もいいロケーションで良かったが、少し移動してみよう。白石市内のコンビニで食料を調達し、北白川の高専裏の踏み切りへたどり着いた。すでに国道4号上りでは渋滞が始まっており、帰りの道のりを思うと憂鬱になった。



6両だとSカーブが強調できない。でも晴れてくれたので良しとしよう。
2008,8/15   東北本線  東白石〜北白川   EOS5D  100-400mm

 お盆なので貨物も走っていない模様なのでこれで帰ることにしよう。たった2発だけだったが、懸念していた雨も降らなかったので、来て良かったかも。時間もあったので経費削減のため国道4号を矢吹ICまで走った。猛烈に暑かったので所々で水を服の上から浴び、クールダウン。帰省ラッシュで大渋滞の東北道を南下し自宅に着いたのは23時を回っていた。