史上最大の大移動! 東北のナナゴのはずが、なぜか東海のイゴナナを撮っていた!?
2007,6/6
ジメジメした6月の昼過ぎ。いつものようにFORZAに撮影機材を積み込み出発した。今回のターゲットは東北本線ED75牽引の貨物列車。だんだんとその勢力を増すEH500=金太郎に主役の座を奪われ、天下であった東北貨物牽引から姿を減らし始めたED75。本数も多く効率よく撮影できるとすれば栃木福島の県境付近。初めての地だったので、入念に撮影地などの下調べはしておいた。今回は2連休だったので、余裕をもって前日の明るいうちに出発。ちょっとツーリングも兼ねて、またいつもは駅寝で済ますところを、今回は珍しく宿に泊まって風呂でも入ろうと考えていた。第3京浜を北上して関越道へ。沼田ICで降りて金精峠を目指した。険しい道で高度を稼ぎ、標高1700mを越す峠に着いた頃にはすっかり陽が落ち、出発時にはあんなに暑かったのに、合羽を上下着込んで防寒対策しても歯の根が合わないほどの寒さだった。日光中禅寺湖畔で休憩。湖畔のベンチに座り一服しながら明日の計画を練った。朝から行動することを考えれば、今夜は那須野付近で前泊したほうがよさそうだ。暗くなった高原を降りて、西那須野の国道4号線沿いにある、小汚いビジネスホテルに投宿した。いつもは野宿ばかりなので、素泊まり¥3500のビジネスホテルでも布団に入れるとあって、自分には大贅沢。フロントのパンチパーマの兄さんに明日早朝出発する旨を伝えて、大浴場で汗を流し部屋に入った。23時56分。冷房をガンガンに効かせ、テレビを見ながらうたた寝をしていると、ケータイメールに毎度おなじみK1トップ氏から、明日、飯田線でEF58157によるレール輸送が行われるという緊急入電あり! なに〜!!行きたい。ED75は今日明日になくなる訳ではないのでまた来ればいい。一方、イゴナナとくれば21世紀の奇跡。この奇跡が明日本線上を走るとなれば!? しかし飯田線・・・ここは栃木県北部。頭の中で日本地図を思い浮かべ、栃木から愛知にスクロール。空想スケールをあてがうと、およそ500km。時速500kmで走れば1時間。・・はムリとして、現実的にFORZAノンストップ巡航で5時間で着ける。今からでも可能ではないか・・・。とここまで10秒。K1トップ氏も明日は仕事が休みらしく飯田線参戦の様子。しかし風呂も入ったし快適なベッドの上でゴロゴロしている身としては500kmの距離はとてつも長く感じられた。ここでさらに10秒。一転して「オレも参戦します。」 すぐに荷物をまとめ、深夜の大移動のため防寒対策で固め、いざ出陣。ホテルの玄関は鍵が掛かっていたが、前金で払っていたので鍵をフロントに置手紙と一緒に残し、午前2時すぎ出発。西那須野ICから東北道で南下を開始した。バイクを運転しながら、ようやく落ち着いて考えられるようになった。路肩のキロポストは130。浦和まで飛ばせば1時間ちょいで着ける。それから首都高で都内をスルーし東名の東京料金所はETC深夜割の効く午前4時に間に合うかどうかギリのところ。東京から豊橋までは、え〜っと300kmぐらいかな?3時間。EF58のチキ工臨の豊橋発が9時30分頃とのことなので、途中1時間休憩しても間に合うことが判明した。しかし前日から一睡もしないで走るので、前途かなり厳しい移動が予想される。最高速度130km/hのFORZAでは、115km/hが巡航の限界速度。そう考えればのんびりしていられない。やがて浦和料金所を通過して首都高に入り、中央環状線、都心環状線を経て3号渋谷線に。東名高速東京料金所を通過したのは、メーター内の時計で4時ジャストだった。深夜割に間に合ったかどうかは高速を降りてみないと分からない。那須野から約300kmの海老名SAで初めての休憩。すぐに出発し、次の休憩は浜名湖SA。メールを見ると自分とほぼ同タイミングで東京を出発したK1トップ氏はすでに現地入りしている模様で細かな場所の指示が書かれていた。コーヒーを飲み干しさて出発。陽も完全に昇り暖かくなってきたところで、レム睡眠での運転。必死に眼を開けて豊川ICの出口に駆け込んだ。割引は・・!? オーッ!! 通常料金・・。ギリギリで深夜割には間に合わなかったようだ。朝のラッシュで混雑する国道151号を、指示された東条の田んぼに向かう。いた。K1トップ氏とついに合流。二人とも一睡もしないで走ってきたためヘロヘロのボロボロだった。

チキは4両ということで119系で編成長確認。でもチキって何m?
2007.6/6 飯田線 東条〜野田城 EOS5D 24-105mm

キター!! EF58157+チキ×4工臨。 重々しい吊掛サウンドがこだまする。
2007.6/6 飯田線 東条〜野田城 EOS5D 24-105mm
一瞬にして眠気は吹っ飛び、自分は移動開始。今回の工臨は終着の大海着が10時半頃とのこと。途中新城で時間調整をする模様なので当然追っかけ。K1トップ氏は返しの場所取りが難儀しそうなので、動かずこの界隈で撮影するという。氏に別れを告げ151号を北上。目指すは7年前にK1トップ氏とさわやかウォーキングの165を撮った東郷先の直線。同業者約10名。すでに良さげな立ち位置はなかったが、廃材の山を発見してそこに登った。

レール輸送という地味な作業に従事するイゴナナ。ビンビンに上がったパンタが男らしい!
2007.6/6 飯田線 三河東郷〜大海 EOS5D 100-400mm

昔の写真です。神領165による「さわやかウォーキング」。上と同地点。
2000,5 飯田線 三河東郷〜大海 EOS55 75-300mm
工臨は次の大海が終着。機回しをするみたいだし、当然見物のため駅に向かった。小さな駅前には県外ナンバーの車が数台。っていうか何でみんな工臨の運転を知っているんだろう?

駅に着くとすでに機回しが行われていた。大役を果たした157がゆっくりと構内を移動する。
2007.6/6 飯田線 大海 EOS5D 24-105mm

ツツジの花が咲くプラットホームで、切り離されたチキを横目に豊橋方へ移動。
2007.6/6 飯田線 大海 EOS5D 24-105mm


豊橋方の踏切から遠望。ギャラリーの熱い視線を浴びる
2007.6/6 飯田線 大海 EOS5D 100-400mm
大海でチキを切り離し、本日の仕事が終わった157は単機で豊橋に帰る。この単機の出発時間がよく分からなかったので、踏切で駅構内に佇む157を観察して、出発しそうな雰囲気になったら追っかけることにした。やがて運転士が乗り込み踏切が鳴り出した。この時間旅客列車は無いので、もうすぐ単機が出発するようだ。慌てて先ほどの三河東郷〜大海のポイントへ向かい、さっきとは逆方向に望遠レンズを向けた。

渋い!昭和20年代生まれの名機。EF58電気機関車。東海道を疾走していた誇りは今だ消えず。
2007.6/6 飯田線 三河東郷〜大海 EOS5D 100-400mm
この返却単機も新城で停車するようだったので追っかけ、朝一番で撮影した東条の国道クロス俯瞰に着いたが、直前に行ってしまったようで、見事撮り逃してしまった。この後、近辺で撮影していたK1トップ氏と合流。二人とも廃人のようにくたびれ果てていたので、彼は早々に東京に帰り、自分は若干余力が残っていたので、国道1号を東進。大井川付近で炎天下昼寝をし、真っ黒に日焼けして横浜にたどり着いた。
それにしても今回は予想外の目的地変更だった。本来は
こんなものを撮る予定で北上したのが、まさか飯田線でEF58を撮るなんて予想だにしなかった。お陰様でめったに拝めないモノを被写体として収めることが出来てよかったが、この年の秋、JR東海はレール輸送用にキヤ97を導入し、飯田線チキ工臨は廃止。EF58157も廃車になりその使命を終えた。これが最後のチャンスだったとは・・。
