磐越西線。見事なまでのスカを体験。


2011.5/2

 今年のゴールデンウィークで唯一の休暇が取れた5月2日。新緑を思う存分堪能して少し中距離ツーリングに出てみよう。しかしこういう日に限っていいネタは無いものである。そんな中、かろうじて確実に国鉄色を狙うことが出来るのは、大宮車183系を使用した「足利藤まつり号」であった。初めは183かぁ・・・と思っていたが、両毛線内の撮影は初体験であること、また調べると意外に良さげなポイントも用意されている様子だ。往復にかかる距離も手頃なのでツーリングも楽しみつつ出かけてみよう。5月2日は平日だが連休中日ということもあり高速道の休日割引も適用されるみたいだ。北関東なら早朝出発すれば良いと考え、前日寝る前にとある情報誌を読んでいると、明日、磐越西線で旧客の回送があることを見落としていた。牽引はDDのようなので大きく心揺らいだ。今から磐西ならこうしてグダグダしている場合でない。すぐにでも出発せねば。思い立ったら早い。10分ほどでチャッチャと支度を済ませ、途中の仮眠も考えてクルマで出発だ。発つ時は何も考えなかったが、よくよく考えれば「あいづライナー」も583で代走している時期なので、午前の583を1往復撮影のあと、非電化区間に移動して旧客を追っかけるのがベストだろう。今日はかつてないほどの秘密の巡航速度で東北道を驀進。眠気に討ち勝って磐越道に入り最初の五百川PAで仮眠することにした時には、すでに午前5時少し前だった。

 仮眠の後、猪苗代インターを降りてとある有名S字カーブへ。しかし空は無情にも曇天。それにしても今日は風が強く、気温も3月上旬だとのこと。太陽が見えない高原の風は冷たかった。1時間ほど待って車体をくねらせて登場した583を撮影した。




「あいづライナー2号」
2011.5/2   磐越西線  磐梯町〜更科(信)  EOS5D 100-400mm


こんな空模様じゃ桜も583も映えませんわなぁ・・・
2011.5/2   磐越西線  磐梯町〜東長原  EOS5D 24-105mm


 桜は満開なのに太陽光線は雲にさえぎられ583の青15号もピンクの花びらも全く冴えない。おまけに冷たい風は強くなるばかりだ。すぐに場所を変え旧客撮影とステージを移動しよう。県道を会津盆地へと下り途中の山都のファミマでコンビニ飯。先月、磐越西線の迂回臨貨撮影の時は本当に痛々しく感じるほど店内の物品がスカスカで、ありとあらゆる物が欠品している状態だった。当時は欲しかったタバコも売っていなかったほどだったが、今日来てみてようやく普通の品揃えになってきたことが微笑ましい。でも好きな銘柄のタバコは相変わらず買えずじまいだったので、初めての銘柄のメンソールを仕方なく購入した。さて、まだまだ列車まで時間はあったのだが、ネタがネタだけに早めに場所取りをしておきたいと思い出発することにした。山都駅を出発した直後の直線で張っているつもりだったが、いつも人気の山都〜荻野のSカーブが、どんなもんかと少し偵察に行ってみることにした。通過1時間前到着。すでにどエラいことになっているだろうと高を括って近付くと、どうしたことか車が一台停まっているだけで閑散としていた。その車のヌシも車内でシートを倒して昼寝をしているだけのようで、明らかに同業者ではない。運転日時を勘違いしたのかと思い、手元の資料をその場で確認したが間違いではなさそうだ。謎は解けぬまま車をUターンさせて、当初の撮影場所に移動。こちらも当然人っ子一人いなかった。怪訝になりながらも線路を見下ろす土手の上で一応臨戦態勢を取る。やがて通過予定時刻。・・・遠目に見える踏切は鳴りださない。その後、10分、20分と経ち、ついに踏切の警報ランプが点滅しだした。と遠方を見やると、旧客の回送スジ、9223レの後続の旅客列車231Dがやって来てしまった。アァァーーッ・・・ウヤですかい・・・。どうしようもないくらいの曇り空の下、やる気無く新潟色のキハ40を写しとめ、早々に山都を後にした。




不本意ながら231Dで本日は終了。
2011.5/2   磐越西線  山都〜荻野  EOS5D 100-400mm


 で、結局なんで回9223レが来なかったのか?この回9223レは翌日新津〜飯山線十日町を往復する臨時列車「十日町きものまつり号」の送り込み回送なのだが、どういう訳か予定されていたスジでは運転されなかった。面倒くさいのでで何故かは調べていないが、翌日の「十日町きものまつり号」は無事運転された見たいなので、これはこれで良しとしようではないか。そんな今年のゴールデンウィークだった。