ついに西金工臨初捕獲なるか!?・・・否・・

2021.9/21

 まだ残暑の抜けきらない、ラッシュの終わったばかりの首都高を抜け、常磐道に入る。バイクのスロットルを開き続けること1時間ちょっと、水戸からひとつ先の那珂ICで流出。水郡線沿いの国道118号でしばらく北上した。さて本日は人生初経験となる西金工臨撮影である。比較的運転回数も多く、また首都圏から近いこともあって、頻繁にこの工臨の作品を目にする。しかしそのハードルの低さからか、自分もいつか・・・と伸ばし伸ばしにしているうち、とうとうJR東からの機関車牽引による工臨の全廃が発表された。という訳で近く消えゆく運命となる西金工臨を追って、水郡線沿線にやって来た。本日は空車が西金に向けてやって来るとのこと。撮影地は決めてきたものの、初めての訪問でもあるので沿線の様子はどんなもんだろうと、ツーリングも兼ねて楽しみながら工臨の発駅となる西金駅に到着した。すると・・それなりにテツで賑わいを見せていると思っていた駅周辺は、地元民含めて誰一人おらず、セミがせわしく鳴いている以外は、時間が止まったかのような駅前にバイクを停め、今さらながら悟った。

「今日はウヤ」

 ウヤっていうより、もともと運転日ではなかったのに、情弱なテツがわずかな誤った情報に踊らされてやって来てしまっただけに過ぎない。何度もやって来た誤爆テツ。このような状況に耐性も付いてきたので、とりあえず駅観察のためホームに降りてみることにした。



 意外なことに旅客用の本線は交換のできない棒線一面ホームで、脇に積み込み線と機回戦が1本づつ。もっと広い構内を想像していたのだが、こじんまりとしたどこにでもあるような田舎の無人駅だった。空車が留置されているので運転日は恐らく昨日。ま、仕方ないのでバイクに戻ろうとすると、本日最大の驚愕の事実を知ることとなる。



「さいがね」って読むのね!知らなかった〜!!

 情弱、無知、ここに極まれり!! ずっと「にしかね」かと思っていた。レトロなホーローの駅名標を前にして、今まで恥をかかずに済んできたことに安堵した。幼少の頃、テレビで聞いたアニメの主題歌を、聞いたままに覚え、友達と一緒に歌っていると、実は歌詞は全く違っていて赤面した、なんて経験をお持ちの方も多いだろう。久しぶりの感情に童心を思い出したところで、こんな時のためにもう一つのネタも仕入れていた。ここから100km以上の大移動となるが、時間はたっぷりあるので一般道で向かうことにしようか。朝から何も食べていなかったので、常陸大宮市街にある山岡屋で「残念ネギラーメン」を喫食。水戸市中心部を避けるためだけに高速に2区間乗り、友部から水戸線沿いの国道50号、小山で国道4号へ折れて栗橋〜東鷲宮にある「ワシクリ」に到着した。西金とは違いここは大盛況。通過1時間前というのに陸橋の上、線路のこちら側、あちら側にも大勢の同志たち。炎天下の中、来たる本日の目的第2弾の登場を待ちわびた。




2021.9/21  東北本線  東鷲宮〜栗橋  EOS6D 24-105mm

 昨年の定期運用離脱から続々と葬り去られる大宮車185系の廃車回送でした。ここでも情弱っぷりをイヤでも発揮し、10両の基本編成なのか、5両の付属編成が来るのかも把握しないまま、いずれが来ても対応できるようにとスタンバイしていた。登場した短いC編成は、最期の目的地である郡山目指して去って行き、撮影を終えた自分は、体力が何だか余りに余っているような気がして、高速は使わず一般道で上京。大宮から首都高に乗って帰還するのであった。