超お気楽地元撮り　　横浜ベイエリアでEF65を愉しむ午後

2020.12/14

　最近では珍しく、夜勤勤務前になる日中。21時の勤務開始まで家でゴロゴロするのも勿体ないので、日中近場に撮影に出てみることにした。活躍している姿を見たことは何度もあるものの、今まできちんと記録に残したことの無い根岸線〜高島線の貨物列車を撮ってみることにした。ＥＦ65の運用もそれなりに多いはずだし、最近ますます国鉄色への塗り替えも進んできている。ちょろいもんだ、と色々調べていくうちに、いつの間にやら根岸線内へのＥＦ65の運用はたったの1往復になっていることが判明した。全然知らなかった・・・。もっと一日中ガンガン65がタキを牽いて横浜都心部を走っているものとばかり思っていた。しかし一縷の望みはあるもの。その唯一の65の運用は14時台に根岸まで1往復するということから、撮影するには好都合だし、もし休みの前日に深酒し、昼前に起きてしまった場合でも行動に移せる、というありがたい列車だった。今日はこれから仕事だが、軽く往復を撮影してから帰宅、仮眠して仕事に向かうのも悪くはない。という訳で駐車場を探したりするのも面倒なので、今日は公共交通機関を利用することにした。最寄の京急の駅からエア急に乗り、数駅走って横浜に到着。東口に出る。郵便局前の喫煙所でモクモクしてから横浜そごう方面へ。敷地内を突っ切ると潮の匂いがしてきた。普段の生活だとほとんど来ることの無い横浜駅東口の再開発エリアをさらに突っ切って進むと、高島貨物線と平行する水際公園なるものに到着した。貨物線は桜木町を出ると旅客線と別れ地平に降り、さらに地下トンネルでオシャレなエリアを避けるかのように潜り抜け、この公園付近で地上に出、高島貨物駅へと向かう。周辺は新しい高層ビルやらタワマンなどが建ち並び、東京で言ったら豊洲の亜種みたいな地域だが、実はこの高島線、明治5年の日本の鉄道開業時と同一ルートという輝かしい歴史を有している。

　明治時代、線路は横浜港の沖合の浅瀬に緩くカーブした築堤上に設置され、その後この周辺が埋め立てられ工業地帯や港湾施設が栄えてくると、この地区はヤード、機関区、積み込み施設、出入りする各専用線など、全国屈指の規模の貨物駅に成長した。昭和末期になると鉄道貨物輸送の合理化などにより隣接していた歴史ある横浜機関区は廃止。高島駅も規模はみるみるうちに縮小。ついには単線の線路が1本通るだけの明治期の姿に戻ってしまった訳だ。自分自身もさすがに最盛期の高島駅は知らないが、子供の頃、使われなくなった何本もの線路や積み込み施設、詰所などが港湾地区の至る所に見ることができた。

　さて、公園の中の跨線橋が本日の撮影地だ。通過10分ほど前に到着したが、すでに2名の方がスタンバイしていらっしゃった。この時間になっても某サイトにカマ番は更新されておらず、おそらく彼らも何が牽いてくるか知らないのだろう。ま、自分は夜勤前のヒマ潰しに来ただけだし、更新機でも来たら返しは撮影せずに桜木町の一蘭で豪華な昼飯にしてとっとと帰ろう。と思いながらファインダーを覗くと、やがて東高島を出発したと思われる2灯の明かりが超鈍足で近づいてきた。おぉ！　国鉄色だ。何号機だろうか？

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2020.12/14　　　東海道貨物線　　東高島〜桜木町　　　EOS6D　24-105ｍｍ

　ワァーオ！！　2089号機。ビギナーズラックとはこういう時のことを言うんだろう。空積みのタキの軽いジョイント音を響かせながら、ゆっくりと編成はトンネルに吸い込まれていった。さて、返しの撮影のために動く。現場を後にし横浜駅まで歩き根岸線に乗って桜木町で下車。横浜から2km程度の距離なのであっという間に到着。昼飯を喰う時間も存分にあるので一蘭にでも行こうかと思っていたが、今日は麺の気分ではなく少し野毛方に歩いて松屋到着。定食の買い方を間違えてしまったため、ご飯大盛のつもりで買った￥50券は、なんとご飯の代わりに湯豆腐に変更する意味不明のチケットだった。でもどうしても白メシが喰いたかったので単品のご飯を注文。出されたものは絶対に残さない主義なので、おかずと大盛ご飯、それに嵩増しの湯豆腐を喰って腹満タンで苦しくなって撮影地の歩道橋に赴いた。都会の真ん中で三脚を立てる恥ずかしさ。通行人もチラホラ通り過ぎるので、通過直前に現れて撮影し、何事も無かったようにそそくさと撤収するいつものゲリラ的撮影を発動するつもりなので、通過2分前に到着。練習電も撮影しないまま、いよいよ時間になって来た。

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2020.12/14　　　根岸線　　関内〜桜木町　　　EOS6D　24-105ｍｍ

　いつの間にか曇っていたようだ。こうしてたった1時間の撮影は終了。桜木町駅から自宅付近まで直行するバスがもうすぐやって来るので、それに乗って今日のお気楽地元撮りの旅は終了した。