帰ってきた新潟485国鉄色! 上越線。

2015.4/24

 先月のダイヤ改正により、ついに運行終了となってしまった、新潟車485系による「北越」「くびき野」運用。事あるごとに新潟の地を訪れては485系、特に国鉄色を身に纏った3編成を、ヘタクソな写真なりに撮影し、散々戯れてきた自分にとってこの改正後は、ポッカリと心に穴が開いたような虚無の1ヶ月間だった。少し大げさに書いたが唯一残された485系運用である「糸魚川快速」はR編成が毎日受け持っており、去る3/13に北新井で見送ったT18編成以降、鉄道車両を撮る事はおろか、まともにお出かけすらしたことの無いような生活を送っていた。引きこもってしまう・・・。ある日いつものように本屋でDJ誌を買い、期待しないつもりで多客臨の項を見ていると、例年運転される両毛線の「足利藤祭り号」に485系新潟車国鉄特急色が運用されるらしいことが分かった。しかし運転日は当然週末なのですぐに諦め。さらに期待しないで新潟からの送り込みを調べると、ちょうど仕事休みである金曜に白昼の上越線を上ってくることが分かった。もう行くしかない! 同日に磐越西線でこちらも国鉄色のA1+A2が「旧あいづライナー」の代走も務めるらしいが、こちらはまだチャンスがあるだろう。早速目的地を上越線に据えて21時頃出発することにした。

 今日は早朝からの長時間勤務であったので、途中仮眠も考えてバイクではなくクルマで出撃。そろそろ眠くなってきたので駒寄PAで仮眠。3時間ほど中途半端な睡眠の後、日も昇らないうちに、まだ遠い目的地、水上を目指して出発した。毎日当たり前のように国鉄色485が新潟で走っていた1ヶ月前とは違い、撮影地はさぞパニくっていることだろうと警戒し、通過時刻である9:45の3時間前にスタンバッている作戦に出た。駒寄を出た時には暗いながらも雲っていることは分かっていたが、日が昇るにつれて、また標高を稼ぐにつれて青空が広がってきた。路肩の桜はピークはとうに過ぎ葉桜になっているものの、日陰のそれはまだまだピンクの花弁を元気良く咲かせている。もしかして期待できちゃうんかも!? と気分を高揚させアクセルを深く踏み込んでいるうちに水上ICに到着した。目的地に立ち寄る前に、まず現場一帯の桜とテツの状況を調べるべく諏訪峡に立ち寄る。すると予想に反して場所取りのテツは誰もいなく、満開の桜と桃の花が迎えてくれただけであった。ひと安心して水上駅前を通り過ぎ、有名な駅手前のガーター橋に到着するとこちらも一番乗りだった。どうやら心配は無用だったようだ。念のためダミーの三脚で場所取りをした後、湯檜曽駅に見学に行ったりしていたが、やはり現場が心配になったのですぐに撮影地に戻って、近くで昼寝をすることにした。

 通過1時間前。懸念していたほど全くパニる様子もなく、後からやって来た3名ほどで川のせせらぎを聞きながら待機する。穏やかな時間が流れる中、定刻通り水上駅の場内注意信号によって速度を落とし、ゆっくりとファインダーに現れた国鉄色の485と久しぶりに対面した。T18か、K1か、どっちだ?




川縁に咲いた桜が上越国境を降りてきたT18を迎えてくれた。
2015.4/24   上越線   湯檜曽〜水上   EOS5D  24-105mm

 T18だった。あまりにも速度を落としていたので急遽、感度を下げシャッター速度を落とし、Fを絞り込み、きっちり画像に残した。ビデオのストップボタンを押すまでの間にカメラと三脚をしまい、ケツが消えたところで即撤収。水上駅で9分の運転停車があるので諏訪峡で待ち構えるのだ。今の場所でこのくらいの人でなら諏訪峡も大したことは無いはず。当初は追っかけするつもりでなかったが、この春の陽気、そしてマニヤの少なさが追っかけという行動に走らせた。途中道路の片側交互通行にヒヤヒヤしながらも4分前には先行。合計10名もいないほどの平和な撮影地で間もなくやって来るT18を待ち構えた。




残雪の谷川岳と新緑の季節。今度は速度を上げて明日の任務に備えるため高速で通過していった。
2015.4/24   上越線   水上〜上牧   EOS5D  24-105mm

 これで今日の目的を果たしてしまった。時間はまだ10時過ぎたくらいであるので、ドライブ目的で沼田まで国道で下り、中之条で吾妻線に合流。昨年訪問した水没区間はどうなっているのか気になり川原湯温泉を目指すが、すでにダム本体工事が着手されており一帯は立ち入り禁止エリアになってしまっていたため、仕方なく羽根尾駅前から南に向かう国道146号線で浅間山を掠めながら軽井沢〜高崎〜藤岡ICまで一般道を走り、そこから関越道に乗り、本日のお手軽ツアーは終了した。