久留里線、キハ30を試し撮り 


2010.7/8


 またいつものように思い立ってしまった。10時に起きると外は微妙に晴れている様子。今年は梅雨の季節は梅雨らしく、本当に毎日グダグダの空模様だ。そんな毎日にあって、休みの日に薄晴れであると、もう出撃せざるを得ない。行く先はこの時間からすると久留里線が妥当だろう。何度も訪れたことのある地だが、昨年のキハ30国鉄色復活からは一度も行ったことは無い。もう貨物列車の機関車運用など調べる気力もなく、いつもの機材をバイクに積み込み湾岸線に飛び込んだが、どうも雲が多い。アクアラインを快調に飛ばしていると完全な曇り空になってしまった。今日は時間も遅めだし「下見」として新しい撮影地でも開拓してみようと思う。アクアラインから連絡道〜圏央道で木更津東ICで降りる。自宅から約1時間弱。首都圏からこんなに近いところに国鉄色の気動車がタブレットを携えて走っているのだから千葉ってなかなか侮れない。ところで久留里線に3両あるリバイバル国鉄色キハ30は他の気動車と同じ共通運用が組まれており、どの運用に入るかは運次第。まずはインターにほど近い小櫃駅で列車を待ってみた。

 すると、最初にやって来た上り列車に、キハ30100がぶら下がっていた。いきなり運がいい。木更津で折り返して来るまであと2時間。撮影の前に、いつもこの地を訪れると立ち寄るラーメン屋があるので腹ごしらえをしてからにしようとバイクを少し走らせた。俵田駅近くの国道の踏切沿いのラーメン屋。王道である家系ではなく昨今珍しく「味噌ラーメン」にこだわる一風変わった店で、全国各地のご当地味噌が楽しめる。今日は名古屋の八丁味噌ラーメン。どす黒い濃厚なスープにゴリゴリのコシのある太麺。相変わらず、んまいっ!満足して¥650を支払い、次の久留里折り返しの編成を確認することにした。するとまたもや国鉄色が亀山方先頭で来た。キハ3098だ。運がいいのか悪いのかこんな曇りの冴えない日に限って国鉄色2両が順当に入っていた。まず最初に目撃したキハ30100が折り返してくるだろう935Dの撮影地を探すべく久留里より亀山方の国道から離れている地点で探索を開始する。バイクを走らせる・・・。線路はのどかな丘陵と田園地帯を縫うように走っている。たまたま見つけた小さな川を渡るガーター橋で亀山行きを待ち構えた。



935D 晴れてくれれば言うこと無し。久留里以南はお立ち台の宝庫だった。再訪を誓う。
2010,7/8   久留里線  久留里〜平山  EOS5D  24-105mm


 撮影後、今度はラーメン屋近くで見た久留里折り返しも撮っておかなければとUターンして久留里周辺に向かう。高校裏の踏切からきれいな築堤を望めたので望遠をいっぱいに伸ばし、むせかえるような猛烈ブッシュをかき分けてやって来る937Dが顔をのぞかせた瞬間を狙っていただいた。



937D 藪の向こうから現れたキハ3098をキャッチ。
2010,7/8   久留里線  俵田〜久留里  EOS5D 100-400mm


 さて今度は今まさに折り返しの1時間20分を亀山で過ごしているキハ30100の駅撮りと出発を狙ってみよう。上総亀山に着くと無人の駅前にディーゼルのアイドリング音が響いていた。乗務員、乗客誰一人おらず、車内に入ってみて一人贅沢な時間を堪能していたが、発車10分ほど前になるとタブレットを携えた運転士が乗り込み、どこからかやって来た地元の乗客3人を乗せてキハ30100は静かに出発し勾配を降りて行った。










いずれも上総亀山駅。終着駅らしい佇まいだが、かつてここから上総中野に延伸して木原線と連絡し太平洋側に抜ける計画だった。
2010,7/8   久留里線  上総亀山  上・中 EOS5D 24-105mm  下 100-400mm  


 なかなか良かったぞ! 久留里線。 意外にもって言っちゃなんだがこれは是非晴れている日にリベンジしなくてはならない。季節の移ろいも収める必要があるだろう。まだまだ今日は撮影は出来る時間だが、次回のお楽しみとして取っておくことにし、またアクアラインで神奈川県側に渡った。