(国鉄色番外編) 熱き紅のランナー、京急1000形最後の雄姿を追う! A 


2010.5/17


 前回、3時間の持久戦の末、ようやく1000形をゲットすることができたのだが、もう少し手軽で効率良く1000形を撮影するために大師線で撮影することにした。700形の時もそうだったが、サイトの情報からすると1000形が入線する確率がかなり高く、一旦大師線運用に就いてしまえば終日大師線内の区間運用になるのでかなり撮影効率は良い。前回と同じくバイクに機材を積み込んで首都高の大師出口を目指した。まずは川崎大師駅付近の踏切で列車を待ってみる。と最初は1500形。次にやって来たのも1500。日中の大師線は3本の編成で折り返し運用なので次に1000形が来なければ、今日は諦めて川崎のヨドバシにでも行こう。・・・・と踏切が鳴る。やって来たのは狙うべき1000形だった。早速港町のお立ち台へと急いだ。



簡単に1000形出会うことが出来た。川べりの急カーブを縫って姿を現した1308F。
2010,5/17  京急大師線  京急川崎〜港町  EOS5D  100-400mm


京急では珍しくなった地平駅の東門前に入線する1000形。と油断していたら車にふさがれてしまった。
2010,5/17  京急大師線  東門前  EOS5D  24-105mm


 しばらく撮影をしていたら無性に1000形に乗りたくなってきた。産業道路駅にバイクを止め工事で仮設駅の趣になった連絡通路をつたいホームへ。さっき見送った1000形が折り返してきてやって来た。スーッと気持ちよく開く片開きドア、独特の甲高いコンプレッサー音、唸るモーター。かつて本線で優等列車仕業に就いていたころと比べると、その荒々しさは半減したが、楽しくも賑やかな懐かしい音に満ち溢れていた。数分の短い旅を終えて終点の京急川崎に到着。するとホームではカメラを手に1000形を撮影するテツの方が数人待ち構えていた。最近急に注目度が高くなってきた。かく言う自分も折り返しの数分間、レンズを被写体に向け楽しんだ。







折り返しまでしばしの休憩。



京急といえばアンチクライマー。アンチ(防止)クライム(乗り上げ)。正面衝突した時、このヒダ同士がかみ合って互いの車体に乗り上げることを防止する。
2010,5/17  京急大師線  京急川崎  EOS5D  24-105mm


 一旦見送り、小島新田で折り返してきた1000形を待ち構え乗車。小島新田で下車すると今まで単線1面のホームがいつの間にか2線に改良されていた。将来増発でもあるんかいな?と思って改札口を出ると、のんびりとした小島新田駅前にある看板が立っていた。




!!


 看板の内容を見ると連続立体化事業と書いており、渋滞著しい産業道路踏切の立体交差化だけかと思ったが、よくよく見ると小島新田駅周辺を残して京急川崎まで地下化するという計画だそうな。小島新田から川崎大師付近までは現在線の直下を行く計画だが、そこから京急川崎までは大きくルートを南に迂回し、新駅まで設置するという内容だった。初めて知ったオレにはショーック! 下町風情をたっぷり残す大師線が「地下鉄」になってしまうとのこと。そういえば至る所で工事はされていたがこんな大規模な計画だったとは・・・。ますます今後大師線を訪れる口実が増えてしまった。




京急らしい寒色系の車内。大師線が地下化される頃には当然1000形はいない。


 小島新田からバイクを置いておいた産業道路に1駅戻り、大幹線を遮り悠然と通り過ぎる1000形をビデオ撮影して、帰ることにした。しかし首都高の入り口に近付くにつれ、西日がきれいなことに気付いた。あと数時間後になれば見事な夕陽が真っ赤な京急を一層輝かせてくれそうだと、六郷土手に向かってUターンした。こちらは本線であるので1000形が来るのは運次第。
 到着すると練習後のランニングをする野球部や、犬の散歩の地元民で賑わう平和な場所だった。京急のトラスも夕陽を受けてきれいだ。望遠でトラス抜きで流しをしたり、広角であおってみたり、1時間半ほど、撮影が不可能になるほど暗くなるまで遊んでいたが、結局1000形は姿を見せなかった。




2010,5/17  京急本線  京急川崎〜六郷土手  EOS5D  100-400mm





2010,5/17  京急本線  京急川崎〜六郷土手  EOS5D  24-105mm