2009夏、舞浜臨。
2009,8/23

 前回の「381系グダグダツアー」から2日後。再び東名高速を下った。前回にも増して激アツな走りをした結果、250ccのバイクで表定速度98km/hという自己記録を樹立し、北陸道賎ケ岳SAに到着したのは深夜4時前だった。
 今日は日曜日。いろいろ調べてもネタ的なものは少なく、唯一あったのは北陸地方からディズニーランドへ向かう団体を運ぶために設定される、通称「舞浜臨」をだけであった。高速も¥1000で乗り放題なので、一般人並みの恩恵を存分に受けようと軽い気持ちで越前の国を目指した。賎ケ岳SAで3時間ほど仮眠後、1時間ほど走って目的地の今庄ICで高速を降りる。言わずもがな北陸地方から出発する舞浜臨は金沢車の489ボンネット能登編成。定期として走っているのは金沢までなので、今日は普段は乗り入れることのない金沢以西で撮影することを目的の一つにしていた。一方、前日の往路の首都圏での撮影も悩んだ。早朝、桶川で上りの舞浜臨が定期の「急行能登」に抜かれるという489ボンネット同士の退避が行われることは分かっていたが、件のグダグダツアーの翌日だったため体力温存のため仕方なしに諦めたのだった。現場に到着すると、南条〜今庄の各撮影地にはすでに場所取りをしている同業者がチラホラと。自分も一地点を見つけ、10月に撤退となる大阪方の非パノ車を本番489の編成長を確認するためにEOSを三脚にセットした。

 



数少ない大阪方非貫通先頭の「雷鳥」もあと1ヶ月でお別れ。4号。
2009,8/23  北陸本線 湯尾〜南条 EOS5D 100-400mm


 空模様は生憎の曇天だが、緑の絨毯に変わった田園をフルスピードで駆け抜ける国鉄特急色は美しい。しかし683の増備により金沢の485系は波動用を除き、今年10月には全編成パノラマ編成になってしまうと言う。ということは大阪方の非パノラマも間もなく見納めになってしまうわけで、大阪行きのオリジナル485が風を切って走る姿を撮影できることはもうすぐ出来なくなってしまう。よって撮影にも気合が入る。目当ての489の9510M通過まであと10分ほど。もう一度、ファインダーを覗きレベル調整していると、隣でカメラをセットしている同業者がオレにかけてきた一言に言葉を失った。

「国鉄色祭りの管理人の方ですよね?」

・・・!? 約2秒ほど沈黙のあと「・・・そ、そうですが、何で分かったんですか?」と驚愕のオレ。バイクとカメラについては当サイトで載っけているので、面が割れるのは当然であるが、実際こうしてこのサイトを見て下さる方に撮影地で会うと顔から火が出るほど恥ずかしい。鉄道の知識はない上、駄文で書き連ねた自己満足の世界であったが、こうして外界とつながっていることを認識させられると、適当なこと書けないなとも思い今までの発表を省みた。さらに「いや〜いつも見させてもらってますわ」と言われると年甲斐も無く顔面が紅潮してきた。神戸から来たと言うその方と一緒に489系を待つことしばし。しばらくしてカーブの向こうからボンネットが姿を現した。



夢を乗せてふるさとに帰ってきた舞浜臨9510M。今日はH02編成だった。
2009,8/23  北陸本線 湯尾〜南条 EOS5D 100-400mm

 この9510Mはこの先敦賀まで客扱いをした後、折り返し回9921Mとして金沢まで帰るらしいのだが、その回送の時間が分からない。近くで撮影していたテツも散り散りに返しの撮影場所を求めてどこかに行ってしまったので、そう何時間も後ではない様子。ここから敦賀まで普通列車で25分。敦賀での客扱いを含めて最短で1時間ほどでここを通過するはず。ならば飯でも喰って、来る時目を付けておいた杉林バックのS字カーブで迎え撃とうと、先程の神戸の方に別れを告げてS字カーブへ。ここもすでに4名ほどがいたが、なぜがベストポジションにいた人はなんでもない普通の「雷鳥5号」を撮影し終わると撤収してしまったので、その場所へズズズイと移動。買ってきた大福を頬張りながら望遠を極限の400mmまで延ばして489を待つ。やがて予想通りのちょうど1時間後、回9921Mがやって来た。



H02のスッキリとした金沢方先頭車。ヘッドライトカバーがない方だった。残念。
2009,8/23  北陸本線 湯尾〜南条 EOS5D 100-400mm