臨時出撃。EF65501の工臨。
2009,4/20

 水上ICで高速を降りた。今日は本当に春の陽気。関越を北進し沼田付近から高度を稼ぐごとに沿線の桜の花は色づき始め、ここ水上ではほぼ満開といった咲き具合であった。さて本日、EF65501を使用した工臨が運転されるとK1トップ氏から情報を頂いた。先週の15日にも上越線で工臨が運転されており、その返却回送であると思われる。まずは手軽な撮影地として名高い諏訪峡に到着すると、平日だというのに先客5名ほど。こんな事業列車とか貨物列車など撮り放題な平日休みの連中がここに集まった。彼らは全員カメラを高崎方へ向けているので、まだ単機回送はやって来ていない様子。時間もないので車から三脚とカメラ類を撮り出し、撮影ポイントである県道の吊橋の中央に向かっていると、遠く山の向こうから「ホェ〜」という機関車のホイッスルが聞こえてきた。電機の哀愁のあるセクシーヴォイスもビデオに収めたかったが、三脚を用意する間もなく、猛スピードでPトップ単機が通過。カメラを出して1枚シャッターを切るのがやっとだった。



ちょうど満開になった桜を見上げて諏訪峡を進むEF65501工臨単機回送。
2009,4/20   上越線   水上〜上牧   EOS5D  24-105mm


 すぐに水上に移動。駅北側のターンテーブルに着くと、すでに待機していた空のチキに機関車が連結されるところだった。さっきの諏訪峡の面々も皆ここにやって来ている。全員ターンテーブル付近をカメラ片手に右往左往しながら連結作業を見守った。









桜咲くのどかな水上構内。手際良く転線、連結が行われてゆく。
2009,4/20   上越線   水上   EOS5D  24-105mm



組成を終え出発体勢に入った工9790レ。こちらも国鉄色の普電115が先に出発して行く。
2009,4/20   上越線   水上   EOS5D  100-400mm


 出発体勢に入ったことを確認し、駅に向かう時に気になっていた駅南側道路の桜並木を谷川岳バックに撮ることにし、少し車を走らせ到着。天候は薄曇りであるが、ピンクの桜と残雪の谷川岳のコントラストがPトップのブルーに良く映えそうだ。不思議な事にさっき水上で撮っていた軍団は一人も現われなかった。たった一人で春風に吹かれながら贅沢な風景を独り占めし、高崎の大スターの登場を待ちわびた。




水上に春がようやくやって来た。満開の桜と残雪の谷川岳が見送る中、仕事を終えたチキを率いてPトップが里に帰る。
2009,4/20   上越線   水上〜上牧   EOS5D  24-105mm


 この後、水上を出発した工9790レはこの先の渋川で大停車があるので先行し、渋川を出たところで撮影しよう。と、機材を撤収し車を走らせ始めた時、ふと昨年12月のEF551の試運転のことを思い出した。その時は同じここ水上で撮影後、高速に乗り追い越して赤城ICで降りて余裕で間に合った。今日の工臨は、EF551の試運転ダイヤ、つまり「SL奥利根号」よりも20分ほど速いスジであるので、多少厳しいかと思ったがやってみる価値はある。そうと気付けばアクセルを踏み込み、水上ICへの道を爆走していった。前を行くトラックが遅い。インター入り口からそのトラックも同様に高速へ。加速車線を加速せずに本線合流したトラックをかわし、関越道を485系の設計最高速ほどのスピードで疾走。赤城ICで降り、撮影地を考えた。津久田の鉄橋には間に合わないので大正橋か、いや渋敷カーブか。一般道を走っているとまたすぐ前方に、過積載丸出しの軽トラがヨロヨロと前をふさいだ。あーもぅー!!イライラする。抜きたくてもここは追越禁止だし対向車も多い。結局時間切れと思われたので軽トラの先導を外れ渋敷カーブに到着。と、同時に工臨が通過。間に合わなかった・・。あと5km/hスピード出してたら・・あの軽トラさえいなければ・・・。そんな微妙なタイミングだった。
 しゃぁないので渋川の停車で追い抜き、駅南方のカーブへ。犬走りに三脚を立てていると、地元のおばちゃんが話しかけてきた。「なんか珍しいの通るのかい?」 週末に定期的に運転されているSLが、平日である今日は無いと知っての質問だ。なかなか通である。「いやぁ古い電機機関車がもうすぐやって来るんスよ」というと、なら見学してこうかね、と一緒にPトップを待つことにした。天気は下界に降りてきたら完全な曇りになっていた。



いつの間にやら背後のクレーンがニョキニョキと伸びていた。今日はコレにて撤収。また逢おうPトップ。
2009,4/20   上越線   渋川〜八木原   EOS5D  100-400mm