夏至の新町、神保原
2007,6,24
 光、機材、被写体。写真撮影をする際に必要なものである。当たり前である。鉄道写真撮影でも同様で,これらがひとつでも欠けているとこの趣味は成り立たない。当然だが撮影意欲に駆られる列車が走っていても、露出が得られない状態では満足な成果は得られないわけで、深夜帯を主に走る夜行列車や貨物列車の撮影には、条件にも寄るが概して困難になる。あるお気に入りの場所で、魅力的な列車を撮影したいと思っても、列車はダイヤによって運行されているため、そのタイミングで露出がなければ撮影できないが、一年でもっとも日照時間が長い夏至近くでは、その撮影チャンスが拡大する。
 2007年夏、まもなく到来という6月24日。向かったのは、高崎線新町〜神保原である。上野を目指して上京してくる夜行列車たち、特にボンネット489能登編成を使用する金沢発急行「能登」を撮影できる北限である。今回はこれをメインで行きたい。
 バイクで第三京浜、環八、関越を乗り継ぎ本庄児玉ICで降り、徐々に空が白み始めた新町神保原間の鉄橋へ向かう。まだ4時前だというのに、この何もない田圃の線路脇にすでに20人ほどの鉄たちが撮影のスタンバイをしていた。考えることは皆一緒である。


日の出直前、思わず空の美しさに息を飲んだ。
2007.6/24    高崎線   新町〜神保原    EOS5D  24-105mm



通過5分前に線路に光が差した!艶やかなボンネットと朝日に燦然と輝く特急シンボルが美しい。あぁ ありがたや、ありがたや・・・。
2007.6/24    高崎線   新町〜神保原    EOS5D  100-400mm




「おまわりさんも能登撮影ですかぁ?」 いや、鉄車たちの路駐を排除しに来た埼玉県K察。



続いて北陸通過。かろうじて薄日が差しているが、どんどん落ちる露出に感度を上げノイズが混入しかかっている。
2007.6/24    高崎線   新町〜神保原    EOS5D  100-400mm




完全に曇ってしまった。帰る撮影者もチラホラリ。青森からのあけぼので本日は撤収。
2007.6/24    高崎線   新町〜神保原    EOS5D  100-400mm

 近場で、しかもなかなかの成果があったので、満足して帰路に就いた。高速に乗るとすぐに雨が降り出し、ウエアを持ってきてなかったのでずぶ濡れになって横浜に帰った。