中央東線、最後のロクヨン原色を食す!

2007.9/27

 いきなり中央東のロクヨンを撮ろうとはどういう経緯だったのか・・。2年前の春頃、中央東線の集約臨の撮影にハマったことがあった。計4回ほど集中的に甲斐路を訪れ、原色幕張車の183を、残雪輝くアルプスの連山を望みながら高原の澄んだ空気の中で撮影し、楽しんだ。そんな中、時折吊り掛けモーターをうならせながら盛大なブロアー音とともに勾配に挑むEF64貨物に出会った。同じ中央線でも西線ではロクヨン目当てに木曽路へ足は運んだことがあったが、西線の雰囲気とは全く違う、この東線の爽快な高原の雰囲気の中を行くロクヨンを撮りたいと思い、2年後のこの日、ようやく思い立って中央東線へやって来た。
 バイクで真夜中の中央高速を西に向かう。中央東線を往く64牽引の貨物は、撮影可能時間帯では2往復のみ。1本目の下り2083レが小淵沢付近の通過が11時前だったので、ついでに朝の辰野貨物から始めたいと思って未明に出発し、諏訪湖SAには明るくなってきた5時過ぎに到着。食堂のベンチで3時間ほどの仮眠を取り、塩嶺トンネルをくぐり塩尻南ICで高速を降りた。鉄道では塩嶺ルート開通により支線に成り下がった中央旧線、通称「大八回り」の撮影は初めてではなかったが、旧東塩尻信号所付近のオメガループをなんとか一枚の画にできないものかと早めにロケハンをすることにした。盛夏は過ぎたが、伸びきった夏草はどこも被写体を隠すようで、オメガは諦めて善知烏(うとう)峠南側で新たな撮影地探しを始める。ふと線路端に収穫の始まった田んぼにはさがけがあったので、とりあえず一発目の5578レ辰野行きははさがけ手前のアオリで狙ってみることにした。




予想以上に足回りが隠れてしまった。更新色が先頭。原色は次位。
2007,9/27   中央本線   信濃川島~辰野   EOS5D  24-105mm

  この5578レを撮影したら、時間が無いため、中央東線を下る2083レを小淵沢付近で、いかにも中央線高地という場所で撮影しようとすぐに移動する予定だったが、この5578レ、先頭が更新色で次位が原色であったので、原色が本務機になる返しの5579レをみすみす諦めるのは勿体なくなってしまった。つまり「清々しい小淵沢付近で更新色かもしれない1000番台の2083レを」よりも、「荷は少ないが確実に原色64」を選ぶことにして近場で探すことにした。しかし旧線善知烏峠南側は、線路がほぼ南北に縦断しているため、カッチリ抑えるにはどこへ行っても完全なる逆光になってしまい、朝飯も食うのを忘れて、どうにか光線状態の良い場所はないかと撮影ポイントを探し回った。やがて逆光であるものの線路端の杉の木がアクセントの直線を見つけたので、ここで待つことにした。




荷は少ないが、塩尻機関区0番台×2が渋い運用をこなしていた。まさに仕事人。
2007,9/27   中央本線   信濃川島~小野   EOS5D  100-400mm

  小淵沢での撮影を諦めた南松本行きの2083レは、すぐに近くの塩嶺ルートを通ってくれるので、この5579レを撮った後、無理をしなくてもこちらも撮影することが可能だ。あと1時間ほどしかないのですぐに新線のみどり湖駅に移動。あまりうろうろする時間も無いので、休憩がてらみどり湖の駅撮りで今日の撮影を終えることにした。




先程の辰野貨物とは全く表情の異なる、本線高速貨物2083レ。賛否両論の青プレだが超ク~ルに決まって見える。 I ♥ 64-1000
2007,9/27   中央本線   みどり湖~岡谷   EOS5D  100-400mm

 トンネルから飛び出した1000番台の牽く高速貨物。400mmのファインダー越しに獲物を狙うと、姿を現したのは高崎のEF641041だった!ワンポイントの青プレがオシャレ度UP。重厚な通過の余韻に浸り、今日の撮影は大満足。のんびり温泉にでも入って帰ることにしよう。まだ12時過ぎでもあるので高速には乗らずに国道20号を神奈川へ。甲府で名物のほうとう鍋に舌鼓を打ち、大月を過ぎると夕方になっていた。ふと、この時間なら午後の64も行けるか・・と思い貨物時刻表をめくると、臨貨だが8473レを鳥沢の鉄橋で撮るにはもってこいの時間だ。そうと決まれば鳥沢にGO!だ。




期待していなかったがやはり8473レはウヤ。山スカ115で本日は終了。
2007,9/27   中央本線   鳥沢~猿橋   EOS5D  24-105mm